Mystery

Reading Diary
2007年05月31日(Thu)▲ページの先頭へ
インモラル/ブライアン・フリーマン

『インモラル』/ブライアン・フリーマン (著), 長野 きよみ (翻訳)
文庫: 635ページ
出版社: 早川書房 (2007/03)
ISBN-10: 4151768513
ISBN-13: 978-4151768514
商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 3 cm

内容
妖しい緑色の瞳、艶のある唇、豊かな胸。その少女の肢体は淫らすぎた―町じゅうの男を虜にしていた17歳の女子高校生レイチェルが忽然と姿を消した。失踪直前、同級生の男を誘惑し、嬉々としていた彼女がなぜそんな不可解な行動を?ダルース警察のストライドは、レイチェルの義父が娘に色目を使っていた事実を知り、義父を逮捕する。やがて法廷で審理が始まるが、そこには悪夢が…。


冒頭少しもたつきましたが、途中から一気に行きました。先が読めてしまう甘い部分もありましたが、エンターテインメントとしてはテンポも良く、面白かったです。

2007年04月09日(Mon)▲ページの先頭へ
風の影(下)/カルロス・ルイス・サフォン

『風の影(下)』/カルロス・ルイス・サフォン (著), Carlos Ruiz Zaf´on (原著), 木村 裕美 (翻訳)
文庫: 427ページ
出版社: 集英社 (2006/07)
ISBN-10: 4087605094
ISBN-13: 978-4087605099
商品の寸法: 15 x 11 x 2 cm

内容(「BOOK」データベースより)
謎の作家フリアン・カラックスの過去が明らかになるにつれて、ダニエルの身に危険が迫る。一方、彼は作家の生涯と自分の現在との不思議な照応に気づいていくのだが…。ガウディ、ミロ、ダリなど幾多の天才児たちを産んだカタルーニャの首都バルセロナの魂の奥深くを巡る冒険の行方には、思いがけない結末が待っている。文学と読書愛好家への熱いオマージュを捧げる本格ミステリーロマン。


下巻に入って気付きました。これはジョン・ダニングだ!と。特に私はこの本の直前にダニングの古本屋シリーズを読んでいるので、余計にそう感じたのかも…というか、私的にはそのまんまダニングという気がします。

ダニングの『幻の特装本』と『失われし書庫』が混じった感じ。ましてや、この本も古本屋が舞台となると、ダニングのほうが先に出しているだけに気になります。古本を扱う話はみなこうなるのか?とも思いましたが、いや、やはりそれだけではないような気がします。

ちなみに「そのまんま」と書きましたが、ストーリーが全く同じというわけではなく、ダニングの作品で使われたエピソードのピースが、上の2作品を混ぜながら順不同でちりばめられている感じです。

これだけ有名になった本なのに、誰もそれに気付かないって不思議。ダニングの方はアメリカが舞台で、あくまでも古本コレクターの大人がメインですが、こちらはスペインが舞台で少年が主人公。始まりはファンタジーか?とも思わせるような雰囲気だったりして、短期間に両方読まないと、双方が似ているということに気付かないかもしれません。

2007年04月08日(Sun)▲ページの先頭へ
風の影(上)/カルロス・ルイス・サフォン

『風の影(上)』/カルロス・ルイス・サフォン (著), Carlos Ruiz Zaf´on (原著), 木村 裕美 (翻訳)
文庫: 414ページ
出版社: 集英社 (2006/07)
ISBN-10: 4087605086
ISBN-13: 978-4087605082
商品の寸法: 15 x 10.5 x 2 cm

内容(「BOOK」データベースより)
1945年のバルセロナ。霧深い夏の朝、ダニエル少年は父親に連れて行かれた「忘れられた本の墓場」で出遭った『風の影』に深く感動する。謎の作家フリアン・カラックスの隠された過去の探求は、内戦に傷ついた都市の記憶を甦らせるとともに、愛と憎悪に満ちた物語の中で少年の精神を成長させる…。17言語、37カ国で翻訳出版され、世界中の読者から熱い支持を得ている本格的歴史、恋愛、冒険ミステリー。


かなり人気のある本で、去年予約して、やっと借りられました。スペインのバルセロナが舞台なので、そのあたりが好きな人にはいいでしょうね。私は主にアメリカ文学が好きなので、ちょっと好みが違ったかなあ〜って感じです。

2007年04月02日(Mon)▲ページの先頭へ
失われし書庫/ジョン・ダニング

『失われし書庫』/ジョン・ダニング (著), John Dunning (原著), 宮脇 孝雄 (翻訳)
文庫: 588ページ
出版社: 早川書房 (2004/12)
ISBN-10: 4151704086
ISBN-13: 978-4151704086
商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 2.6 cm

内容(「BOOK」データベースより)
R・バートンの稀覯本を入手して一躍時の人となった古本屋クリフを、それは私の書庫から盗まれた本だと主張する老婦人が訪れた。彼女の祖父はバートンと交流があり、献本で埋め尽くされた一大書庫を持っていたが、祖父の死と同時に騙し盗られたという。彼女の頼みで失われた蔵書の探索を始めた矢先、クリフの周囲で強盗殺人が。だが元刑事のクリフの勘はこれは計画的犯行だと告げていた…本好き垂涎の古書蘊蓄ミステリ。


元警官の古書店主クリフ・ジェーンウェイシリーズの3作目ですが、今回はこれまでのものとだいぶ趣が違いました。探検家のリチャード・バートンの著書をめぐる話ですが、1/3はバートンの伝記のような形になっています。

といっても、バートンにはどこで何をしていたか不明な時期があり、作者のダニングはそこに目をつけて話を作ったわけです。というわけで、バートンは実在の人物ですが、この話は全くのフィクションです。

それにしても、古書店主にしては派手なアクションシーンもたくさんあるジェーンウェイシリーズ。元警官という設定でなければ、ちょっと無理がありますね。

2007年02月12日(Mon)▲ページの先頭へ
幻の特装本/ジョン・ダニング

『幻の特装本』/ジョン・ダニング (著), John Dunning (原著), 宮脇 孝雄 (翻訳)
文庫: 598ページ
出版社: 早川書房 (1997/09)
ISBN-13: 978-4151704024
ASIN: 4151704027
サイズ (cm): 15 x 11
内容(「BOOK」データベースより)
警察を辞めて古書店を営むクリフは、元同僚の依頼に愕然とした。存在するはずのない、エドガー・アラン・ポー作『大鴉』の1969年限定版を盗んで逃亡中の女を連れ戻してくれというのだ。その本は限定版専門の出版社の特装本で、見つかれば莫大な価値がある。興味を惹かれ、事件を調べ始めたクリフの前に、やがて過去の連続殺人の影が…。

2006年10月19日(Thu)▲ページの先頭へ
波間に眠る伝説/アイリス・ジョハンセン

『波間に眠る伝説』/アイリス・ジョハンセン (著), Iris Johansen (原著), 池田 真紀子 (翻訳)
文庫: 441ページ
出版社: ソニーマガジンズ (2006/08)
ASIN: 4789729311 サイズ (cm): 15 x 11

内容(「BOOK」データベースより)
美貌の海洋生物学者メリスは慄然とした。突如、目の前で養父ロンタナのヨットが大爆発を起こしたのだ―ロンタナを乗せたまま。翌日、悲嘆に暮れる彼女のもとを一人の男が訪れる。男の名はジェド・ケルビー。特殊部隊員あがりの探検家だった。ケルビーはロンタナから謎めいた手紙を受け取っていたのだ。ケルビーもロンタナも、ある海の伝説を信じ、それが事実であることを証明したいと思っていた。そのためにケルビーはメリスに協力を求める。だが、そのときから二人は何者かの標的に…。恐るべき謀略と情熱的な愛が交錯するロマンティック・サスペンスの白眉。

2006年09月28日(Thu)▲ページの先頭へ
Welcome to Temptation/Jennifer Crusie

『Welcome to Temptation』/Jennifer Crusie (著)
ペーパーバック: 400ページ
出版社: Pan (2001/4/6)
ASIN: 0330482335

内容(「BOOK」データベースより)
詐欺師の家系に生まれながら堅気の道を誓い、結婚式のビデオ撮影業を細々と営んできたソフィ。今度のロケ地は牧歌的で保守的な田舎町テンプテーション―ただし撮るのは落ち目の女優クレアの再起を賭けたプロモーションビデオ(という名のポルノ)だ。ソフィは天敵である“ハンサム・お坊ちゃま・プレイボーイ”タイプの町長フィンを警戒しつつ、濡れ場のシナリオのために彼と寝ることを決意する。そんななか謎の死体が見つかり、なぜだかソフィも狙われ始め…。


読了したJennifer Crusieの『Welcome to Temptation』は面白かった。ミステリのジャンルだが、どちらかというとロマンスの要素が強い。でも、クルージーのユーモアは秀逸で、人が殺されていながら、それさえも笑ってしまうような・・・。不謹慎なと思うかもしれないが、まあ読めばわかると思う。

2006年09月26日(Tue)▲ページの先頭へ
サイレント・ジョー/T・ジェファーソン・パーカー

『サイレント・ジョー』/T・ジェファーソン・パーカー
文庫: 646ページ
出版社: 早川書房 (2005/9/22)
ASIN: 4151758518

内容(「BOOK」データベースより)
赤ん坊の頃、実の父親から硫酸をかけられ顔に大火傷を負ったジョーは、施設にいるところを政界の実力者ウィルに引き取られた。彼は愛情をこめて育てられ、24歳になった今は、保安官補として働いている。その大恩あるウィルが、彼の目の前で射殺された。誘拐されたウィルの政敵の娘を保護した直後のことだった。ジョーは真相を探り始めるが、前途には大いなる試練が…アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞に輝く感動作。

2006年09月06日(Wed)▲ページの先頭へ
California Girl/T.Jefferson Parker

『California Girl』/Jefferson Parker
ペーパーバック: 400ページ
出版社: HarperCollins (2005/06)
ASIN: 0007149387

内容(「BOOK」データベースより)
1968年10月、カリフォルニア州南西部の都市タスティン。オレンジの出荷工場の廃屋で、頭を切り落とされた若い女性の死体が発見され、保安官事務所の部長刑事ニック・ベッカーは現場に急行した。被害者が誰かを知って、ニックは愕然とする。子どもの頃から知っているジャニル・ヴォンだったのだ。愛らしかったジャニル、ミス・タスティンにもなった彼女がなぜ?現場には新聞記者として活躍するニックの弟アンディも駆けつけていた。容疑者として、現場近くにいたホームレスの男が捕らえられたが、その取り調べをするかたわら、ニックは別の手がかりを求めて捜査を始める。この事件は、彼が初めて指揮をとる殺人事件だった。一方、アンディも独自に調査を開始した。やがて、ジャニルが麻薬捜査に関わっていたことや、妊娠していたことなどが判明し、事件は複雑な様相を呈し始める。ニックとアンディは、牧師である長兄のデイヴィッドの助力を得て、時に協力しあいながら、込み入った人間関係を調べていく。そして、ある人物が有力な容疑者として浮かんでくるが…。変動する1960年代のカリフォルニアを背景に、兄弟の絆、家族の崩壊、男女の愛憎を情感豊かに描き出す。『サイレント・ジョー』に続き、二度目のアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞を受賞した俊英の感動作。

2006年08月18日(Fri)▲ページの先頭へ
パズル・パレス(上・下)/ダン・ブラウン

『パズル・パレス (上)』/ダン・ブラウン
単行本: 300ページ
出版社: 角川書店 (2006/4/4) ASIN: 4047915173

内容(「BOOK」データベースより)
全通信を傍受・解読できるNSAのスーパーコンピュータ「トランスレータ」が狙われる。対テロ対策として開発されたが、一般市民の通信全てをも監視可能なこのコンピュータの存在は決して公にできない国家機密であった。だが、この状況に憤った元スタッフが、自ら開発した「デジタル・フォートレス」という解読不可能な暗号ソフトを楯に、「トランスレータ」の公表を迫ったのだ。このソフトが流布されれば、アメリカは完全に無防備になってしまう…。


『パズル・パレス (下)』/ダン・ブラウン
単行本: 284ページ
出版社: 角川書店 (2006/4/4) ASIN: 4047915181

内容(「BOOK」データベースより)
NSA暗号解読官スーザンは「デジタル・フォートレス」を「トランスレータ」で解読しようとするが、解読どころか、NSAそのものの機能さえも麻痺してしまうという絶体絶命の事態に…。ソフトを凍結させるパスワードを求めて、アメリカ、スペイン、そして日本を舞台に、タイムリミットの暗号解読作戦が、今、始まった!個人のプライバシーと国家安全保障とが対立する、情報化時代のテロリズムをスリリングに描いた、鮮烈なデビュー作。

2006年08月12日(Sat)▲ページの先頭へ
ブルー・バイユー/ディック・ロクティ

『ブルー・バイユー』/ディック・ロクティ
文庫: 498ページ
出版社: 扶桑社 (1993/12)
ASIN: 4594012981

※画像は原書 『Blue Bayou』/Dick Lochte

内容(「BOOK」データベースより)
麻薬中毒から立ち直った私立探偵マニオンは、かつての相棒ルジャーンドルが不審な死をとげたことを知った。相棒の死の謎を追いはじめたマニオンに、殺人課の刑事マンや有名作家スタイナーが謎めいた干渉の手を伸ばしてくる。いったい彼らの狙いは何なのか?失踪したルジャーンドルの愛人を追って、フランス系移民が住む湿地帯〈ブルー・バイユー〉へ足を踏み入れたマニオンは、そこで事件の驚くべき真相を知ることになった。南部の街ニューオーリンズを舞台に、傑作『眠れる犬』のロクティが放つ本格ハードボイルド。



2006年08月05日(Sat)▲ページの先頭へ
ダンテ・クラブ/マシュー・パール

『ダンテ・クラブ』/マシュー・パール
単行本: 383ページ
出版社: 新潮社 (2004/8/26)
ASIN: 4105447017

内容(「BOOK」データベースより)
1865年。南北戦争の傷痕も生々しいボストンとケンブリッジで、猟奇殺人が続発する。犯行の手口が表わす意味に気づいたのは“ダンテ・クラブ”―詩人ロングフェローを中心とする文壇の重鎮たちだけだった。『神曲』初のアメリカ版翻訳を終えようとする彼らに挑むかのように、犯人は『地獄篇』に描かれた劫罰を模していたのだ。誰も知らないはずの作品の模倣犯―自分たちへの嫌疑はもとより、さらなる凶行の可能性、ダンテのアメリカにおける未来に危機感を抱いたクラブのメンバーたちは象牙の塔を飛び出し、知力を結集して巷間に犯人を追う。


マシュー・パールの『ダンテ・クラブ』を読み終えた。というか、退屈なので、飛ばし読みして無理やり終わらせた。(^^;

勝手な言い分だが、『ダ・ヴィンチ・コード』みたいな内容なのかな?と期待して借りたのだが、期待はずれ。「ダ・ヴィンチ・・・」みたいなと言えば言えなくもないけれど、そもそもダンテの『神曲』を題材にして、ダ・ヴィンチほどの興味を抱かせられるだろうか?

しかも作者はハーバードでダンテの講義をしているという専門家だから、文学的に深いところまで掘り下げているものの、それがダンテに興味のない一般人にはうっとうしい。そもそも『神曲』は作り物なのだから、そこに謎がどれだけあっても不思議でも何でもないわけで、これが「謎」ですと差し出されても、だからなんだ?という感じになってしまう。「ダ・ヴィンチ・・・」の場合は、真実として広く知られていることに謎や疑惑を投げかけているわけだから、そこに驚きがあるのだ。

また、ここでの殺人犯も、あっと驚くようなどんでん返しの末に明らかになる人物ではなく、途中から登場した頭のおかしいやつで、だったら別に驚くほどのことでもないだろうという感じ。殺され方がダンテの「地獄篇」をなぞっていて普通でないのが、ただ気色悪いだけだ。

2006年06月30日(Fri)▲ページの先頭へ
桟橋で読書する女/マーサ・グライムズ

『桟橋で読書する女』/マーサ・グライムズ (著), 秋津 知子
文庫: 363 p ; サイズ(cm): 16
出版社: 文芸春秋 ; ISBN: 4167309343 ; (1994/08)

※画像は原書 『The End of the Pier』/Martha Grimes

出版社/著者からの内容紹介
桟橋に電気スタンドを引いて読書するのが趣味の女と、孤独な町のシェリフとの奇妙な友情。そこに殺された三人の女の謎が忍び込む。★南部本


2006年06月08日(Thu)▲ページの先頭へ
ロザリオとともに葬られ/リサ・ジャクソン

『ロザリオとともに葬られ』/リサ・ジャクソン (著), Lisa Jackson (原著), 富永 和子 (翻訳)
文庫: 606 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: ソニーマガジンズ ; ISBN: 4789723321 ; (2004/08)

内容(「BOOK」データベースより)
ニューオーリンズで娼婦が連続して惨殺された。首には何かで絞められた跡が残り、手は祈るように組まされた姿で…。一方、地元ラジオ局で悩み相談番組を担当する精神分析医サマンサは、“ジョン”と名乗る男からの執拗な脅迫電話に脅えていた―罪の報いを受けろ、と。次第にエスカレートするその異常な内容に、ついには警察も捜査に乗り出した。刑事は、9年前の美少女死亡事件との関連を調べるが、なかなか犯人にたどりつけない。そんな中、ハンサムでどこか謎めいた男タイは、サマンサに急速に接近してくるが…。

2006年05月30日(Tue)▲ページの先頭へ
満月と血とキスと/シャーレイン・ハリス

『満月と血とキスと』/シャーレイン・ハリス (著), Charlaine Harris (原著), 林 啓恵 (翻訳)
文庫: 415 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 集英社 ; ISBN: 4087604462 ; (2003/10)

内容(「BOOK」データベースより)
なかなかの美人なのに、人の心が読めてしまうという“障害”のせいで、これまで恋人ができなかったウエイトレスのスーキー。でも、ビルとならうまくいくかもしれない。青白く輝く肌、吸い込まれるような瞳、美しい鼻筋、すべてが魅力的。ただ、彼がヴァンパイアでさえなければ、完璧だった。そう、夜しか“命”を得られず、血に飢えるあまり、殺人さえ犯していなければ…。ヴァンパイアとの恋につきまとう連続殺人事件の驚くべき真相とは。アンソニー賞(世界最大のミステリー大会、バウチャーコン(Bouchercon)主催。アントニー・バウチャー(Anthony Boucher)の業績を称えての称号。ファンが投票で決めるというところが重要な賞のひとつ)受賞。

●【Anthony Award 2002 Best Paperback Original】
Winner : Dead Until Dark (Charlaine Harris)



シャーレイン・ハリスの<サザン・ヴァンパイア・ミステリーズ>シリーズの1作目を読み終えたが、ルイジアナ北部のボンタンという町が舞台というだけで、特に南部っぽいところもない。

「ニューオーリンズがヴァンパイアのメッカになっているのは、アン・ライス効果ってところだろう」

という文章が冒頭にあって、ニューオーリンズにはヴァンパイア専門のホテルがあったりという設定になっているが、南部らしい描写とかは、ほとんど皆無といってもいいくらい。がっかり。

内容はどうかというと、南部ということで期待しすぎていたため、これもちょっとがっかりなのだが、SFのようなミステリのような、それでいてロマンスっぽい小説だった。主人公がヴァンパイアと付き合ってるんだから、荒唐無稽と言えば荒唐無稽だが、全然ホラーではない。

でも、このあと2〜4作目までの原書を買ってあるから、登場人物とかをしっかり覚えているうちに読んだほうがいいかも・・・と思ったりして。でもイシグロも読みたいしなあ。

ところで、この翻訳がちょっと気にいらない。普通の文章はともかく、会話部分がどうもしっくりこないので、何度も引っかかってしまった。

2006年05月11日(Thu)▲ページの先頭へ
わが手に雨を/グレッグ・ルッカ

『わが手に雨を』/グレッグ・ルッカ (著), Greg Rucka (原著), 佐々田 雅子 (翻訳)
単行本: 427 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 文藝春秋 ; ISBN: 4163233601 ; (2004/09)

内容(「BOOK」データベースより)
雨の夜。故郷ポートランドに帰りついたミム・ブラッカを待っていたのは何者かの襲撃だった。監禁され、数時間後に解放されたミム。敵の狙いは何か?バンドから一時帰宅を言い渡され、失意の底にあったミムは、敵が卑劣な罠を仕掛けていたことを知る。ネットに流された盗撮写真―それは地に落ちたミムの名誉に、さらなる汚泥を塗りたくるものだった。かつて母を轢き殺した父の帰還。愛してやまぬ養父母への思い。過去の苦い記億。アルコールに溺れる自分…。すべてを失ったミムは決意する―苦痛に満ちた過去と向き合い、見えざる敵に立ち向かおうと。もう自分には嘘はつくまいと。傷つき、孤独に震える女の苦闘。引き裂かれた親子の再生。タフでリリカルな筆致で描かれる、現代ハードボイルドの俊英の最新長篇。清新な感動をもたらすハードボイルド・サスペンス。

2006年04月22日(Sat)▲ページの先頭へ
体内兇器/F・ポール・ウィルスン

『体内兇器』/F・ポール・ウィルスン (著), F.Paul Wilson (原著), 猪俣 美江子 (翻訳)
単行本: 402 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 早川書房 ; ISBN: 4152081058 ; (1997/09)

内容(「BOOK」データベースより)
大規模な医療改革を目指す委員会に名前をつらねる二人の議員が、連続して不審な死を遂げた。一人は自動車事故で、もう一人は高層ビルから転落して…もし事件がそこで終わっていれば、すべてはたんなる偶然と片づけられていたにちがいない。が、またもや同じ委員会のメンバーが、今度は不可解な発作を起こして重体に陥ってしまった。しかも三人の共通点は、同じ委員会のメンバーであるだけではなかった。かつて天才外科医として名を馳せた医師ラズラムの手で、全員が美容整形手術を受けていたのだ。連続する事件の背後にいるのはラズラムなのか? もしそうなら、彼はどんな手を使って議員たちを死にいたらしめているのか?ラズラムの助手として働く内科医ジーナは、恩師でもある彼の挙動に不審を抱き、友人のFBI捜査官ジェリーとともに事件の謎を追うが。

2006年04月19日(Wed)▲ページの先頭へ
密閉病室/F・ポール・ウィルスン

『密閉病室』/F・ポール・ウィルスン (著), F.Paul Wilson (原著), 岩瀬 孝雄 (翻訳)
単行本: 333 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 早川書房 ; ISBN: 4152079886 ; (1996/01)

内容(「BOOK」データベースより)
クイン・クリアリーは医師になりたかった。しかし、家が裕福ではない彼女にとって夢がかなう唯一の道は、イングラム医科大学に合格することだった。イングラムは製薬会社関連の財団が設立した大学で、全米から選ばれた優秀な学生が、無料で教育を受けることができた。補欠ですべりこんだクインは、有頂天で新生活に飛びこんでいく。だが、彼女は奇妙なことに気づきはじめた。クラスメイトたちが、医学倫理を受け持つオールストン教授の理論とまったく同じ―将来、限りある医療資源を分配するのに、その人間の社会的価値によって差をつけるべきだという―考え方をするようになってきたのだ。正義感の強いクインは反発するが、彼女と同意見だったボーイフレンドのティムまで、オールストンの思考様式に染まりはじめた。クイン以外に、その考え方に疑問を覚える者がひとりもいないのはなぜか。やがて、寄宿舎のティムの部屋で盗聴器が発見され、彼の姿が消えた。いたれりつくせりの医学部のキャンパスをひそかにおおう悪夢―屈指のストーリー・テラーによる医学サスペンス。

2006年04月16日(Sun)▲ページの先頭へ
天使と悪魔(下)/ダン・ブラウン

『天使と悪魔(下)』/ダン・ブラウン (著), 越前 敏弥 (翻訳)
単行本: 249 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 角川書店 ; ISBN: 4047914576 ; 下 巻 (2003/10/31)

From Publishers Weekly
科学力を駆使するテロリストとバチカン市国の枢機卿が対決するという、入念に練られたプロットに手に汗握るスリラー。そして、バチカンを巡る陰謀にハイテク劇。反物質を発見した科学者のベトラ博士が、他殺体となって発見された。その胸には、「イルミナティ(光明会)」というなぞめいた言葉の焼き印が。そこで、ハーバード大学で宗教的象徴を専門とするロバート・ラングドンは、スイスの捜査研究所から調査を依頼される。イルミナティとは、ルネサンス期の科学者のグループで、ガリレオもその一員だった。ガリレオはローマ教皇の迫害を避けて、新しい考えをローマで秘密裏に討論していた。すでに過去のものとなった会と、ベトラ博士の死には、いったいどんな関係があるのだろうか。ベトラ博士の娘ビットーリアは、恐ろしい事態に気づいた。ものすごい破壊力を秘めた反物質を密閉した真空のフラスコの所在が不明で、バッテリーを充電しなければ、6時間以内に爆発してしまうのだ。

その直後、ローマ教皇庁護衛隊のスイス護衛兵が、反物質がバチカン市国に隠されているという事実を発見する。そこでは新しい教皇を選出する選挙会が始まっていた。ビットーリアとラングドンは反物質を取り戻そうと奔走する。有力な教皇候補4名が行方不明という事態が発覚して、ようやくふたりはバチカンへ入ることを許された。枢機卿を誘拐したテロリストは電話で、遠い昔のイルミナティに関係する手掛かりとひきかえに、殺人の猶予をほのめかした。一方、救世主を狂信的に信奉する邪悪なバチカンの一部が、テロリストと結託している事実が明らかになる。枢機卿を救いだし、反物質を爆破させずに取り戻そうと奮闘するラングドンとビットーリア。その追跡劇を、『Digital Fortress』の著者ダン・ブラウンは、メディチ家を思わせる名士を邪悪な人物に仕立て、ミシュランの観光ガイドそのもののローマの街を舞台に、めまぐるしくスピード感あふれる筆致で描いている。設定にやや無理が感じられるが、一筋縄でいかないストーリー展開に衝撃の数々を織りまぜて、最後に明かされる驚きの真実まで一気に読者を引き込む作品である。

2006年04月14日(Fri)▲ページの先頭へ
天使と悪魔(上)/ダン・ブラウン

『天使と悪魔(上)』/ダン・ブラウン (著), 越前 敏弥 (翻訳)
単行本: 343 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 角川書店 ; ISBN: 4047914568 ; 上 巻 (2003/10/31)

From Publishers Weekly
科学力を駆使するテロリストとバチカン市国の枢機卿が対決するという、入念に練られたプロットに手に汗握るスリラー。そして、バチカンを巡る陰謀にハイテク劇。反物質を発見した科学者のベトラ博士が、他殺体となって発見された。その胸には、「イルミナティ(光明会)」というなぞめいた言葉の焼き印が。そこで、ハーバード大学で宗教的象徴を専門とするロバート・ラングドンは、スイスの捜査研究所から調査を依頼される。イルミナティとは、ルネサンス期の科学者のグループで、ガリレオもその一員だった。ガリレオはローマ教皇の迫害を避けて、新しい考えをローマで秘密裏に討論していた。すでに過去のものとなった会と、ベトラ博士の死には、いったいどんな関係があるのだろうか。ベトラ博士の娘ビットーリアは、恐ろしい事態に気づいた。ものすごい破壊力を秘めた反物質を密閉した真空のフラスコの所在が不明で、バッテリーを充電しなければ、6時間以内に爆発してしまうのだ。

その直後、ローマ教皇庁護衛隊のスイス護衛兵が、反物質がバチカン市国に隠されているという事実を発見する。そこでは新しい教皇を選出する選挙会が始まっていた。ビットーリアとラングドンは反物質を取り戻そうと奔走する。有力な教皇候補4名が行方不明という事態が発覚して、ようやくふたりはバチカンへ入ることを許された。枢機卿を誘拐したテロリストは電話で、遠い昔のイルミナティに関係する手掛かりとひきかえに、殺人の猶予をほのめかした。一方、救世主を狂信的に信奉する邪悪なバチカンの一部が、テロリストと結託している事実が明らかになる。枢機卿を救いだし、反物質を爆破させずに取り戻そうと奮闘するラングドンとビットーリア。その追跡劇を、『Digital Fortress』の著者ダン・ブラウンは、メディチ家を思わせる名士を邪悪な人物に仕立て、ミシュランの観光ガイドそのもののローマの街を舞台に、めまぐるしくスピード感あふれる筆致で描いている。設定にやや無理が感じられるが、一筋縄でいかないストーリー展開に衝撃の数々を織りまぜて、最後に明かされる驚きの真実まで一気に読者を引き込む作品である。


2006年03月20日(Mon)▲ページの先頭へ
始末屋ジャック 幽霊屋敷の秘密(上・下)/F・ポール・ウィルスン

『始末屋ジャック 幽霊屋敷の秘密(上)』/F・ポール・ウィルスン (著), F.Paul Wilson (原著), 大瀧 啓裕 (翻訳)
文庫: 439 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 扶桑社 ; ISBN: 4594050514 ; 上 巻 (2005/10)

内容(「BOOK」データベースより)
『見えない敵』の事件から二カ月、心に負った傷が癒える間もなく、われらが主人公“始末屋”ジャックはまたも不思議な縁で、異界とかかわることになった…。ふとしたことから「霊界と交信できる」というふれこみの男イファセンを訪ねたジャック。もちろんジャックは霊能者イファセンがいかさまであると見破ったが、かつて陰惨な殺人事件の舞台となったイファセンの屋敷では説明のつかない現象がいくつも起きていた。かくしてジャックは、新たな依頼を受けることになったのだが…。


『始末屋ジャック 幽霊屋敷の秘密(下)』/F・ポール・ウィルスン (著), F.Paul Wilson (原著), 大瀧 啓裕 (翻訳)
文庫: 445 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 扶桑社 ; ISBN: 4594050522 ; 下 巻 (2005/10)

内容(「BOOK」データベースより)
陰惨な幽霊屋敷の地下室、その床の亀裂の奥の闇はどこへつながっているのか?いろいろな事件が結びついて、新たな怪異の正体が見えはじめてきた。イファセンの屋敷に漂う妖気、それは異界からのメッセージなのか?前の持ち主の謎を探るジャックや、霊能者に惹かれるジーアを脅かす謎の人物とは?愛するものが異界の標的になったと知ったとき、ジャックにはいったいなにができるのか?モダンホラー界の異才F・P・ウィルスンが送る壮大なドラマは、さらなる次元に突入する。


「幽霊屋敷の秘密」というタイトル通り(原題は全然違うけど)、幽霊の話。だいたいそういうタイトルだと、幽霊がいるようだけど実はトリックがあったり、最後に謎解きされて、幽霊ではなかったとなるのがミステリだと思うんだけれども、これはホラーの要素もあるので、しっかり幽霊が出てくる。で、最後まで幽霊は幽霊だ。

<ナイトワールド・サイクル>との繋がりで、単なる幽霊ではなく、やはり「異界」と結びついているようなのだが、はっきりと「異界」からのものだとは書いていない。でも至るところで、<ナイトワールド・サイクル>との繋がりが見えて、先に『ナイトワールド』を読んでおいてよかったという感じ。

すでに原書では続刊が2冊ほど出ていて、このまま行くと、今ある『ナイトワールド』は、大幅に書き換えなくてはならないのでは?という感じになっているらしい。

そうなると、『ナイトワールド』の主人公もまた、始末屋ジャックということになってしまいそうなのだが、私は今の『ナイトワールド』の主人公グレーケンのほうが、ファンタジーのヒーローっぽくて好きだから、ジャックが主人公になってしまうのは、あまり嬉しくない。書き直された『ナイトワールド』を読むかどうか、それはその時の気分だとは思うけど、今のところは読みたくない気分。

ところでジャックの恋人のジーアは、やっぱり最後まで邪魔だったなあ・・・。頼むからおとなしくしててよ、という感じ。そのために、ジャックがどんなに大変な思いをしたことか!

ジーアがジャックの心配や身の危険も顧みず、勝手な行動を取っているのがイライラする。ちょっと、邪魔だからおとなしくしててよ!って感じ。

ジャックは始末屋だから、人を痛めつけたり、場合によっては殺人もする。理由のあることで、相手は悪人だとはいえ、殺人は殺人だ。そんな人の恋人なのに、ジーアの善人ぶりは、どうもいやらしい。

今回はその部分が結構クローズアップされていて、ほんとにイライラしてしまう。善人は善人でいいのだが、ジャックの恋人でいるためには、ジャックの仕事を黙認するしかないわけで、だったら一切関わらなければいいのに、と思うのだ。イライラ!

しかしこれはいつも迷うのだけど、<始末屋ジャック>もここまで来ると、ミステリの分野なのか?それともホラーなのか?

レビューなどでもかなり面白いようなことが書かれているのだが、やっぱり私ってホラーのほうが好きみたいで、ジャックのシリーズよりも<ナイトワールド・サイクル>のほうが面白いなあと思う。とはいえ、そのへんにある多くの本より、はるかに面白いんだけど。

2006年03月08日(Wed)▲ページの先頭へ
眠れる犬/ディック・ロクティ

『眠れる犬』/ディック・ロクティ (著), 石田 善彦 (翻訳)
文庫: 517 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 扶桑社 ; ISBN: 4594003028 ; (June 1988)

※画像は原書 『Sleeping Dog』

内容(「BOOK」データベースより)
セレンディピティ・ダールクィスト。通称セーラ。14歳の彼女は、女優の祖母とロスで2人暮らしだった。退屈な毎日が続いていたが、ある日彼女の愛犬グルーチョが失踪、セーラは警察へ届けでた。だが、警官が相手にしてくれるはずもなく、冗談半分に紹介されたのが42歳の私立探偵レオ・ブラッドワースだった。そしてこの時から14歳の“わけのわからない小娘”と42歳の“つまんないことばっかりいってる中年”探偵の奇妙な道中が始まった。反発しあいながら、互いを助けあってグルーチョを捜す旅を続ける2人。だが、この愛犬失踪の陰にはマフィアがらみの恐るべき謀略の罠が張り巡らされていたのだ。現代ロサンゼルスを舞台に、軽妙なユーモアをまじえて新鋭が放つ傑作ハードボイルド。86年ネロ・ウルフ賞受賞作。



2006年02月05日(Sun)▲ページの先頭へ
アウト・オブ・サイト/エルモア・レナード

『アウト・オブ・サイト』/エルモア・レナード (著), Elmore Leonard (原著), 高見 浩 (翻訳)
文庫: 366 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 角川書店 ; ISBN: 4042692044 ; (2002/10)

内容(「BOOK」データベースより)
セクシーでタフな連邦執行官キャレンは、偶然脱獄現場に鉢合わせる。果敢に立ち向かうが、逆に犯人と一緒に車のトランクに押し込まれ、逃走に付き合う羽目に。男は、甘い声で窓口嬢を脅すという手口の銀行強盗常習犯、ジャック。闇の中で肌を触れあわせながら、いつしか映画の話などをするうち、あろうことか、二人はあらぬ気持ちを催してしまう。うまく逃げおおせたジャックと、彼を追うことになったキャレン。逃亡と追跡のせめぎ合いが激しくなるにつれ、二人の恋心も一層燃え上がるのだが…。スウィート&ビターな大人の恋が彩る、最高にロマンティックなクライム・ノヴェル。

2006年01月16日(Mon)▲ページの先頭へ
ダ・ヴィンチ・コード(上・下)/ダン・ブラウン

『ダ・ヴィンチ・コード (上)』/ダン・ブラウン (著), 越前 敏弥 (翻訳)
単行本: 334 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 角川書店 ; ISBN: 4047914746 ; 上 巻 (2004/05/31)


『ダ・ヴィンチ・コード (下)』/ダン・ブラウン (著), 越前 敏弥 (翻訳)
単行本: 318 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 角川書店 ; ISBN: 4047914754 ; 下 巻 (2004/05/31)


Amazon.co.jp
ダン・ブラウンは本書『The Da Vinci Code』で、世界を舞台にした殺人ミステリーの醍醐味と、2000年に及ぶ西洋史から選り抜いた魅惑的な謎の数々とを組み合わせた、知的で明快なスリラーを見事に創造した。

閉館後の静寂に包まれたルーブル美術館で起きた殺人事件をきっかけに、明るみに出た不吉な筋書き。それは、キリストの時代以来、ある秘密結社により守られてきたベールをはがすものだった。殺人の被害者は、古くから連綿と続くその秘密結社の総長。彼は死の直前、不気味な暗号を犯行現場に残していた。その暗号を解くことができるのは、被害者の孫娘で著名な暗号解読者でもあるソフィー・ヌヴーと、高名な象徴学者のロバート・ラングドンのみ。ふたりは事件の容疑者となる一方で、ヌヴーの祖父の殺人事件のみならず、彼が守り続けてきた、古くから伝わる驚くべき秘密の謎をも調べ始める。警察当局と危険な競争者の追跡を間一髪ですり抜けながら、ヌヴーとラングドンは謎に導かれるまま、息つく間もなくフランスとイギリスを、そして歴史そのものを駆けめぐる。

前作『Angels and Demons』(邦題『天使と悪魔』)に続く本書は、ページを繰る手が止まらないスリラー作品に仕上がっていると同時に、西洋史の驚くべき解釈をも披露している。主人公のふたりは、モナリザの微笑みの意味から聖杯の秘密にいたるまで、西洋文化の大いなる謎をめぐる知的かつ魅力的な探索に乗り出す。ブラウンの解釈の真偽に難癖をつける向きもあるかもしれないが、その推測のなかにこそ、本書のおもしろさがあるのだ。思わず引き込まれる『The Da Vinci Code』は、豊かな思考の糧となる1冊だ。(Jeremy Pugh, Amazon.com)


<上巻>

これは評判に違わず面白い。というか、非常にテンポがいいので、淀みなく進む。テレビでダ・ヴィンチの特集をやっていたりして、すでになんとなく内容が見えているのが残念なのだが、ここに書かれているモチーフは、私には結構馴染みのあることなので、学術的なことや専門的なことが出てきても、特に引っかかるようなこともなく、読み進められる。

人間て、やっぱりこういう謎とか秘密が好きなんだよねと思う。特に史実と組み合わせて書かれていると、「え、ほんと!?」という気になる。ただし、内容を全く知らずに読んだら、例によって「神=宇宙人」という秘密だろうか?などと、違った方向に期待を抱いたかも。(^^;

ここに出てくるシオン修道会は、「アラブとイスラエル」の授業にも出てきた記憶があるのだが(一般にシオンはユダヤを意味する)、近藤先生は、ユダヤに関係があるとおっしゃったか、全く関係がないとおっしゃったか、すっかり忘れてしまっているのだが、ともあれ、ユダヤ人は勤勉で真面目な民族で、世に渦巻いている陰謀説などは、根も葉もない話だということだけは覚えている。

ちなみに、この『ダ・ヴィンチ・コード』に沿った「ダ・ヴィンチ・コード・ツアー」というのが人気だったそうだが、そこまで夢中にはなれないだろうなあ。私にとっては、特に真新しい謎じゃないし。といっても、謎は謎のままで、真実を知っているわけではない。また、この本の結末も知っているわけではないから、どういう結末になるのか、下巻も楽しみではある。

ダン・ブラウンの作品は、これを読む前に、新作『デセプション・ポイント』を読んでいる。こちらもそれなりに面白かったが(シドニー・シェルダンっぽかった)、『ダ・ヴィンチ・コード』ほどではなかった。やはり『ダ・ヴィンチ・コード』の、「謎解き」が人気の秘密かと。


<下巻>

下巻も一気に読めた。全く淀みなく一気に読める本は、エンターテインメントとはいえ、賞賛に値すると思う。久々に気持ち良く一気読みできた本で、そのことでまず、すがすがしい気分になれた。

キリスト教の聖杯をめぐる謎解きの話だが、謎を辿っていくうちに、アーサー王伝説や、ケルト神話のほうまで話が広がるのが面白い。こんなことを言うと怒られるかもしれないが、言ってみれば、私の好きな「トンデモ本」に近いのかもしれない。

キリスト教という世界の三大宗教のひとつをバックに、世界最大のベストセラー「聖書」についての疑惑や、ヴァチカンの陰謀、名画に隠された暗号などなど、謎や秘密好きにはたまらない題材だろう。謎に巻き込まれる主人公のラングドン教授は、ヒーローというわけでもなく、控えめなキャラだが、好感が持てる。

そういえば、マキャモンも聖書についての疑問をあげていた。キリストの生涯が書いてあるはずの聖書に、性に目覚めた頃のキリストのことが全く書かれていないのはなぜか?というものだ。だから、若い聖職者がそのような衝動を感じた時には、一体どうしたらよいのでしょうか、イエスさま!というわけだ。この本は、そんなことにもちょっと関連している。

事の真実はともかく、作者はこのあたりの事情をよく調べてあるし、何度もドンデン返しがあって、ともすれば退屈になりがちな学術的な描写でも、読者の好奇心が勝って、ミステリとして全く飽きさせない作りになっている。

ただひとつ真実を知りたくて先を読み急ぐのだが、その結末は・・・。ううむ、個人的にはちょっと欲求不満。

ちなみに、フリーメイソンはユダヤの秘密結社のように扱われているが、あれは実際、単なるその土地の名士が集まるライオンズクラブとかロータリークラブのようなものだそうで、もちろんユダヤ人の会員もいるが、陰謀などとは全く関係ないということを、「アラブとイスラエル」の授業で聞いた。

2005年12月05日(Mon)▲ページの先頭へ
神と悪魔の遺産(上・下)/フランシス・ポール・ウィルスン

『神と悪魔の遺産(上)―始末屋ジャック』/F・ポール・ウィルスン (著), F.Paul Wilson (原著), 大瀧 啓裕 (翻訳)
文庫: 323 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 扶桑社 ; ISBN: 4594030645 ; 上 巻 (2001/01)

内容(「BOOK」データベースより)
ニューヨークの小児エイズ・センターを取りしきる若き女医アリシアは、急死した父の遺産として屋敷を受け継いだ。しかしそこには、彼女の秘密が封印されている。悪夢の屋敷を処分すべく動きはじめたアリシアに対し、強大な敵の妨害工作がはじまった。しかもその背後には、腹ちがいの兄がいるらしい。頼りの弁護士を爆殺され、徐々に追いつめられていくアリシア。ついに屋敷の焼却を決意した彼女のまえに、凄腕の男が現われた―"始末屋ジャック"。姓もなく、社会的な身分もいっさい消した、裏世界の仕事人である。


『神と悪魔の遺産(下)―始末屋ジャック』/F・ポール・ウィルスン (著), F.Paul Wilson (原著), 大瀧 啓裕 (翻訳)
文庫: 340 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 扶桑社 ; ISBN: 4594030653 ; 下 巻 (2001/01)

内容(「BOOK」データベースより)
始末屋ジャックは、小児エイズ・センターで起きた卑劣な犯罪を解決する仕事から、美しき女医アリシアと出会う。だが、彼女自身がたいへんなトラブルをかかえていた。遺産として受け継いだ屋敷をめぐって暗躍する、ふたつの謎の結社。隠された秘密をついに解き明かしたジャックは、世界を根底から揺るがす凄絶な戦いに巻きこまれていた…モダンホラーの金字塔『マンハッタンの戦慄』の始末屋ジャックが帰ってきた!F・ポール・ウィルスンが構想も新たに贈る、アクション・エンターテインメント。



F・ポール・ウィルスンの『神と悪魔の遺産』を読み終える。これもホラーだと思って楽しみに読み進んだのだが、結局普通のミステリだった。しかも「クリスマスもの」で、「ちょっといい話」的な部分もあったりして、拍子抜け。

それはそれで面白かったのだが、読んでも、読んでも、怪物や化け物は出てこないし、不思議なオカルトめいたところもない。なんだこれ・・・?と思っているうちに、終わってしまった。

訳者あとがきによれば、幽霊話ではないクリスマス小説(クリスマス小説とは、一般に『クリスマス・カロル』のような幽霊話であるとの定義がされているらしい)であるとのこと。つまり、始末屋ジャックにも人情があるんだよということか。

12月はクリスマスものという予定が大幅に狂ったと思っていたが、図らずも<始末屋ジャック>シリーズで、クリスマスものを読んでいたわけだ。

でも、ハードボイルドに徹するなら、全編ハードボイルドで通したほうが面白いんじゃないか。『マンハッタンの戦慄』みたいに、途中からホラーになるなんて、中途半端だ。ホラーならホラーで、最初からホラーでなければ!

この話では、生まれながらのHIV患者である子どもたちに届けられたおもちゃを盗んだ犯人を、ジャックがサンタクロース姿で「ホッホッホー!」と言いながらやっつけるところが痛快。社会に存在しない人間として生きているジャックだから、普段はできるだけ目立たないように活動するのに、今回ばかりは、ちょっと羽目をはずしたようだ。

幼児ポルノや、幼児虐待など、子どもが虐げられている犯罪についての話だったが、こと子どものことになると、ジャックは怒りが増幅するみたい。

2005年11月05日(Sat)▲ページの先頭へ
すべてがFになる―THE PERFECT INSIDER/森 博嗣

『すべてがFになる―THE PERFECT INSIDER』/森 博嗣 (著)
文庫: 522 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 講談社 ; ISBN: 4062639246 ; (1998/12)

内容(「BOOK」データベースより)
孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平と女子学生・西之園萌絵が、この不可思議な密室殺人に挑む。新しい形の本格ミステリィ登場。



センタ、へビィスモーカ、ウイスキィ、クーラ、ヘリコプター、ミステリィ、エネルギィ、ストーリィ、レーシングカー、ハッカー、プログラマ、クラッカー、ウイルスチェッカ、フロッピィ、リアリティ、インタヴュー、スプリンクラ、マスター、フィルタ、コーヒーメーカ、スクリーンセーバ、グレィ、スピーカ、エレベータ・・・

これは、今読んでいる森博嗣の 『すべてがFになる―THE PERFECT INSIDER』 というミステリに出てくるカタカナ表記だ(最後の音が伸びるもの、あるいは伸びる可能性があるもの)。これらが気になって仕方がない。

私としては、現代日本文学を読むのは非常に珍しいのだが(最近、いしいしんじにはまっていたけれど)、「理系ミステリ」とかナントカ言われている作品で、ちょっと面白そうかもと思ったので、図書館で借りてみた。借りた本は7年前に出版されたとはいえ、ボロボロになっていて、ずいぶん多くの人が読んだのだろうなと推測できるような代物だった。

しかし内容的には、この程度の「理系ミステリ」は海外にはいくらでもあるので、ちょっとがっかり。それより読んでいる途中で、一つ一つの言葉にひっかかってしまうのが困りもの。

上記のカタカナの他に、良いですね、良いね、良いかしら・・・などという「よい」と読むのか「いい」と読むべきなのかわからず、納得のいかないものもある。これらは、作者のこだわりなのだろうが、作者の癖を押し付けられているようで、どうも気持ちが悪い。

カタカナには何か一定の法則があるのかと思ったが、そういうわけでもなさそうだ(私が気づかないだけかもしれないが)。一応、最後がYで終わるものは、「ィ」に統一されているようだが、他はどんな統一性があるのか、よくわからない。

時々元の英文はどうなっているのだろう?と思ってしまい、おっとこれはもともと日本語だったなと苦笑せざるを得ない部分もある。現代文学では、翻訳のほうが、きれいな日本語になっている。

全体的に会話が多すぎるのと、詳細に書き込んでいるというのとは違う、余計な記述が多いのも気になる。例えば「彼女は甘いものがあまり好きではなかった」・・・だからどうなのか。

実際にその場で彼女は甘いものを食べている。甘いものが好きではないから、それが苦痛であったとか、拷問のようであったとか、結局あまり食べなかったとか、甘いものが好きではないゆえの結論みたいなものは書かれていない。だったら、こんな記述は不要じゃないのか?それとも、あとでそれが重要になってくるのだろうか?

というわけで、日本文学の場合は、裏に別の言葉がないだけに、いろいろとあらさがしをしてしまう。翻訳だったら、おかしいなと思っても、きっと原文はちゃんとしているんだろうと勝手に思って、ある程度までは大目に考えるのだが、日本文学はそうはいかない。

2005年09月04日(Sun)▲ページの先頭へ
死者に捧げるジャズ/ジュリー・スミス

『死者に捧げるジャズ』/ジュリー・スミス (著), Julie Smith (原著), 長野 きよみ (翻訳)
単行本(ソフトカバー): 437 p ; サイズ(cm): 19
出版社: 早川書房 ; ISBN: 4150016518 ; (1997/07)

内容(「BOOK」データベースより)
ニューオーリンズ伝統のジャズ・フェスティヴァルを数日後に控えた四月のある夜、祭りのプロデューサーであるハム・ブロカートが自宅で刺殺体となって発見された。気さくな人柄で誰からも愛されていた彼をいったい誰が?それと時を同じくしてハムの異母妹メロディが忽然と姿を消した。彼女が兄を殺した犯人なのか?それとも殺人を目撃して犯人に拉致されたのか?メロディの行方を捜す女刑事スキップは、やがてブロカート一族にまつわる過去の痛ましい出来事を掘り返すことに。


ジュリー・スミスの『死者に捧げるジャズ』を読み終えたが、これはニューオーリンズを舞台にしたミステリ<スキップ・ラングドン>シリーズのひとつである。今となっては「古き良き」ニューオーリンズの様子が描かれた、貴重な小説となってしまったかもしれない。読みながら、何とも悲しかった。ここに描かれた場所や店などが、再び復活できることを祈る。

2005年07月01日(Fri)▲ページの先頭へ
死のサハラを脱出せよ(上・下)/クライブ・カッスラー

『死のサハラを脱出せよ〈上〉』/クライブ・カッスラー (著), Clive Cussler (原著), 中山 善之 (翻訳)
文庫: 425 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 新潮社 ; ISBN: 4102170154 ; 上 巻 (1992/11)

内容(「BOOK」データベースより)
1865年、アメリカ南軍の甲鉄鑑が、バージニアの川霧の彼方へと姿を消した―。1931年、オーストラリアの女性飛行家の愛機は、サハラ砂漠の南西部に不時着した―。そして1996年、サファリに赴いたイギリスの一行がマリで殺戮の洗礼を受ける。おりしもサハラの南、大西洋では巨大な赤潮が発生していた―。ダーク・ピットが歴史の謎と人類の危機に挑む全米No.1の話題作。


『死のサハラを脱出せよ〈下〉』/クライブ・カッスラー (著), Clive Cussler (原著), 中山 善之 (翻訳)
文庫: 484 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 新潮社 ; ISBN: 4102170162 ; 下 巻 (1992/11)

内容(「BOOK」データベースより)
果てしなく増殖してゆく赤潮。マリの将軍と結託して事業の拡大に腐心するフランスの悪徳実業家。そして彼らに捕らえられ、強制労働を科せられる科学者たち。死神だけが待つ広大な砂漠の脱出行こそがピットの宿命となった。合衆国大統領が動き、国連事務総長も動く。援軍とともに引き返したピットは、旧外人部隊の砦に立てこもる。数千名に及ぶマリ軍との苛烈な闘いが火蓋を切る―。


映画もくだらなかったが、この原作がまた荒唐無稽で、思わず失笑。南北戦争時の南部連合の甲鉄艦が、どういうわけかはるばるサハラ砂漠まで流れ着き、なんとその中にリンカーンのミイラが横たわっていたという結末。映画の結末とは全然違うし、リンカーン暗殺は実は替え玉だったという、アメリカ史を根底から揺るがしてしまう話だ。途中でクライブ・カッスラー本人も登場してしまうし。ある意味すごい!

しかし、船や飛行機、クラシックカー、武器などに興味のある人には、クライブ・カッスラーは面白いだろうが、そういうのに興味がない人には退屈かも。BOOK・OFFで安かったので何冊か買ってしまったが、「サハラ」以外は、どうも読みそうにない。


映画「サハラ」の感想

新作映画が目白押しの今週。なんか観に行こうということになって、私は「スターウォーズV」でも良かったのだが、結局怖いもの見たさで 「サハラ」 になってしまった。原作はまだ読書中。なんとなく自殺行為のような気もしたが、怖い、怖いと言って目隠ししながらも、指の間から見ちゃうといったような感じで、禁断の扉を開けてしまった。

はっきり言いましょう。「3大面白くない映画」のひとつでしょうかね、これ。原作がどうのとか、主人公ダーク・ピットのイメージがどうのといったレベルじゃないです。これじゃ原作者が訴訟を起こすのも無理はない。

そもそも原作も、かなり大胆な設定ではあるのだけれど、脚本が悪いのか、キャスティングがまるでなってないのか、結構アクションシーンはあるのに、とっても退屈。何と言っても、やっぱりマシュー・マコノヒーはヒーローの器じゃないし。


<マシュー・マコノヒーがヒーローに向いていない理由>

●目の間(眉間?)がくぼんでいない顔なので、口をぽかんと開けていることが多い(トム・クルーズ、ケビン・コスナーも同類。彼らは皆、蓄膿症っぽい)。→精悍なヒーローにあるまじき行為である。

●足が短い。というか胴が長い。→アクションヒーロー向きの体型ではない。

●動きにキレがない。トロくさい。→殺されていてもおかしくないのに、主人公なので死なないだけ。


まあ、あげればきりがないのだが、マコノヒー自ら、ぜひダーク・ピット役をやりたいと望んだそうで、シリーズ化されて人気のあるヒーローを演じようなんて、たいした度胸だ。アクション・ヒーローにしては足が短い(胴が長い)ってことに、気づいていないのだろうか?原作で人気のあるヒーローを演じるのは、ファンが厳しい目で観るから、かなり怖いことだと思うが、マコノヒーは自分がやれると勘違いしちゃったみたい。

この話には、ダーク・ピットのほかに、NUMA(国立海中海洋機関)のメンバーである、アル・ジョルディーノとルディ・ガンという人物が出てくるのだが、これが「おとぼけ3人組」といった感じで、気が抜ける。せめてダークだけでも精悍なヒーロータイプならいいのだが、残念ながら全員「おとぼけ」なので、困っちゃう。そういう映画なら、それはそれでいいのだが、これはダーク・ピットシリーズですよ。カッコつけるところは、カッコつけてくれないと。

アル・ジョルディーノ役は、なかなか面白いキャラではあったが、そこで笑いをとらなくてもいいんじゃないの?この場面てシリアスなんでしょ?という雰囲気。たしかに、原作もユーモアたっぷりではあるんだけど、ドタバタの笑いとは違う。それに、そういう場面展開を、マコノヒーが上手くこなしているとは思えない。いっそのことジョルディーノ役をダーク・ピットにしたほうが、まだましかも。

ダークの相手役(007のボンドガールみたいな立場)のエヴァは、ペネロペ・クロスが演じていたが、WHOの医師という役柄(原作とは違う)。メガネさえかければ、知的な医者に見えるのでは?という古典的な作り。彼女はあまりセクシーでもないし(角度によってはオバサンっぽい)、ましてや知的でもないので、ボンドガールのようなものを期待していた人には期待外れだろう。

とまあ、マシュー・マコノヒーのファンがいたら、ごめんね!という感じだけれど、幸いにも、この映画を観たせいで原作のイメージに支障が出るということはなさそう。それほどどうでもいい映画で、全くの別物。ストーリーもめちゃくちゃだし、ダーク・ピットシリーズじゃなくて、単発のお笑い映画だと思って観ればよい。マコノヒーも、あれはダーク・ピットではなく、マコノヒーなんだと思っていれば腹も立たない。

あえてカッコよかった人をあげれば、CIAの黒人の人かな。映画 「サイダーハウス・ルール」 で、リンゴ摘みをしていた季節労働者のボス役の人。

2005年06月19日(Sun)▲ページの先頭へ
ネオン・レイン/ジェイムズ・リー・バーク

『ネオン・レイン』/ジェイムズ・リー・バーク (著), 大久保 寛 (翻訳)
文庫: 391 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 角川書店 ; ISBN: 404246601X ; (1990/10)

※画像は原書 『The Neon Rain』/James Lee Burke (著)

内容(「BOOK」データベースより)
ニュー・オーリンズには雨が多い。メキシコ湾から吹き上げる風が、湖沼地帯を湿らせる。湖沼に黒人女の死体が浮かんだ。第一発見者はデイヴ・ロビショー―ニュー・オーリンズ警察警部補、ケイジャン、インテリ、離婚一回、元アル中…検死の結果は溺死。だが、ロビショーの目はごまかせない。娼婦、死刑囚、ニカラグアからの亡命者―狂気と背中あわせの者たちを相手にロビショーの個人的な捜査が始まった。’90MWA長編賞受賞作家のシリーズ第一作。


この主人公デイヴ・ロビショーって、たぶんカッコいいキャラクターなんだろうけど、どうしても作者のバークの顔写真を思い浮かべてしまって、そういうイメージがわいてこない。目から入る情報というのは、非常に鮮烈だということだろう。作家の顔を知らないほうが、何かといい場合も多い。

実はこの小説は、だいぶ前から何度もトライして、いつも途中でやめていたもので、たぶん私には合わないのだろうと思っていたのだが、青山先生の本に触発されて再度購入し、ニューオーリンズ行きをきっかけに、ついに読了できた。つまりは、主人公の魅力に惹かれたのではなく、ニューオーリンズの描写につられて読了できたという本なのだ。主人公のキャラについては個人の好みもあるから、一概にいいとも悪いとも言えないのだが。

このロビショーはこの後、ニューオーリンズ警察を辞めて貸しボート屋になるのだが、警部補より貸しボート屋のほうが合っていると思う。そもそも住んでいる家もハウスボートだし、規則なんかには従わない人だから、警察官としてはアウトローすぎるんじゃないかなと。



2005年06月04日(Sat)▲ページの先頭へ
殺し屋が町にやってくる/ジュリー・スミス

『殺し屋が町にやってくる』/ジュリー・スミス (著), Julie Smith (原著), 長野 きよみ (翻訳)
単行本(ソフトカバー): 413 p ; サイズ(cm): 18
出版社: 早川書房 ; ISBN: 4150016240 ; (1995/07)

※画像は原書 『The Axeman's Jazz (Skip Langdon Novels)』

内容(「BOOK」データベースより)
「関係者諸君、おれはついに帰ってきた。さっそく2人殺したが、おれはけっしてつかまらない」70年以上も前、斧を使って残虐な殺人を重ね、ニューオリンズの街を震撼させたアックスマン。その悪名高き殺人犯の名をかたった大胆な犯行声明に、刑事たちはいっせいに色めき立った。折りしも殺人事件が2件起きたばかりで、いずれの現場にもアックスマンの頭文字Aが書き残されていた。特別捜査班の一員に抜摺された新米の女刑事スキップ・ラングドンは、被害者の2人が依存症の自主治療会に参加していたことを知る。はたして犯人はメンバーの1人なのか。さまざまな過去を持つ人々が織りなす複雑な人間関係から、スキップが見出した意外な真相とは。前作『ニューオリンズの葬送』でアメリカ探偵作家クラブ賞を受賞した著者が、エキゾチックな古都に秘められた悲劇を情感豊かに描きだすシリーズ第2弾。



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